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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 多摩の養蜂家を訪ねて   

経済学部 3年 田崎 愛美



去年の春、私は松野ゼミの一員となった。実は私はキャスター職ということで入ったが、今までのVTRや先輩たちの作っていく過程を見ていくうちに、自分でもVTRを作ってみたいと思うようになった。

VTRを作るためにまずやらなければいけないことはネタ探しである。せっかくVTRを作るのだから、今までの生活であまり関わった事がなかったもの、尚且つ、自分が心から面白いと思えるものを題材にしたいと思った。時間があるときはいつもパソコンでいろいろなサイトを検索したり、自分の足でおもしろい情報はないかと聞き回ったりした。しかし、自分の好奇心を強く動かすようなテーマにはなかなかめぐり合えなかった。調べ始めて1週間、途方に暮れていたとき、かれこれもう5年以上も前に作られたサイトの中に、立川市に養蜂家がいるという文章を見つけた。「東京で養蜂とは、面白い!」そう思った私は、まだその方が養蜂を営んでいるのかどうかを確かめるため、すぐにそこに書かれていた番号に電話をした。随分昔の記事なので電話が通じるかどうかも不安だったが、つながった受話器の向こうから聞こえてくる言葉に私の胸の鼓動は一気に高まった。なんと、その方は現在も養蜂を続けているという。この興奮が冷めないうちにと思い、私はすぐに養蜂家に関しての企画書を作成した。その後、ゼミ内でのプレゼンテーションを行い、自分の気持ちを訴え、養蜂家の方の承諾も得、早速VTR制作に移ったのであった。

養蜂家である市川さんの自宅の庭は東京とは思えないほど緑豊かで美しく、深呼吸すると土と緑の香りがした。そして、その上を優雅に飛び回る無数のハチ、ハチ、ハチ。私はそんな初めて目にする風景に興奮を覚えた。そしてそこで私は、初めてカメラを使ってミツバチの巣を撮影したり、市川さんにインタビューしたりと、今までしたことのない体験をさせてもらった。当初、ミツバチは人間を刺す危険な虫という認識があったので何千、何万というミツバチが飛ぶ中にカメラを持って入って大丈夫なのかと思った。だが、実は彼らは温厚な性格の持ち主で、体もよく見ると産毛のような優しい毛に包まれ、実にかわいらしい。危なっかしく花弁の上を歩く姿はまるでよちよちと歩く赤ちゃんのようで、ずっと見ているうちになぜか心が安らぎ、優しい気持ちになっている自分がいた。さらにそんな愛らしいハチたちが採った蜂蜜は、今まで感じたことのないくらい美味しく、あの口の中に広がった甘い香りと濃厚な味は今でも忘れられない。結局、撮影の間ハチに刺されることは一度もなく、これらは私にとって新しい発見であった。

ハチの撮影も無事に終わり、編集中、「自分がきちんと納得できる作品がつくれるといいね」と先輩から声をかけられた。「養蜂家の仕事とハチの愛らしさ、そしてあの蜂蜜の味が伝わるといいな」。そう思いつつ、先生や先輩そして仲間の助けもあり、何とか私の一作目ができた。一つの作品を企画、撮影、編集、リポーターも兼ねて自分で作り上げたことは初めてである。出来上がったVTRをみんなの前に披露できたときは感無量だった。これからもまたゼミの一員として、多摩の魅力を紹介すると同時に、自分にとっても新しい発見をする意味で新しいVTRを作っていきたいなと思った。

あれから一年。色づき始めた桜を見ながら「また春がきた。ミツバチの季節だ!」と、思う自分がいた。またあの甘くトロ~とした蜂蜜の味がよみがえってきた。それだけ、私にとってミツバチや市川さんとの出会いは印象的で忘れられない出来事だったのだ。
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by tamatanweb | 2009-06-01 00:00

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 鉄に命を懸けて   

総合政策学部 平野 実季



私は昨年、日本刀職人を取材し一本のドキュメンタリー「青梅に住む若き刀匠」を制作した。今回は、その制作プロセスを振り返って、自分なりに考えたことをまとめてみた。

最初は「日本刀職人ってどんな人なのだろう」という小さな好奇心から取材が始まった。口数が少ない人だったが、日本刀の話になると、刀について無知な私に真剣に教えてくださった。

現代においては、日本刀職人が作るのは美術品であり、観賞用の日本刀だ。昔は刀を武器として使用するため大量生産し、鉄を刀の形にしただけのものもあった。しかし、現代の日本刀には、特に「鉄の美しさ」が求められる。

その美しさを追求するため、一本の刀を作り上げるのにたくさんの工程を要する。その中でも「折り返し鍛錬」と言って熱くなった鉄を数十回も折り返して叩く作業がある。

その作業は、最後の仕上がりに影響する。だから、傷をつけないように、異物が入らないように、細心の注意を払って折り返していく。それが、最後の仕上がりに表れてくるという。しかし、そういった細かい作業で出る鉄の美しさは、素人の私の目には分かりにくい部分もあった。

これらの作業を通して見えてきたのは、職人の小さなところに徹底的にこだわる姿。素人には些細なことと思えるような点にまで、頑固にこだわる。そんな姿は、忙しい現代人にとっては、少しばかばかしく思えるかもしれない。しかし逆に、そんな一途な職人の姿は美しく、人を惹きつけるのだと思った。そして、そういう姿が人に何かを訴えかけ、何かを伝えるのだろうと・・・。

丁度、取材をしている時に北京オリンピックが開催されていた。そこで、100メートルを走る選手を見て、この人たちは100メートルを早く走るためにどれだけの努力をしているのだろうと、ふと考えた。私のような一般人からすれば100メートルを何秒で走れるのか、なんて学生時代に少し考えるくらいだと思う。でも、100メートル走の選手達は「100メートルをいかに早く走るか」に人生を懸けている。そのために、たくさんの試行錯誤や練習を重ねる。そして、その走りが、時に人々に感動や興奮を与える。

日本刀職人は「鉄と向き合い、鉄をいかに美しくするか」ということに人生を懸けている。私はそういう生き方をしている人と知り合ったことがなかった。だから、今回のゼミ活動を通して、その人の生き様に迫れたことを嬉しく思う。そして、職人ほどではないかもしれないが、皆仕事をする上で、誰にも気づかないような細かいことにこだわりながら、より良いものを作ろうと生きている人がたくさんいるのだろうと思った。
今回、私も初めてではあるが、小さな点にこだわりながら、日本刀職人のドキュメンタリーを制作した。少しでも、見る人に何かが伝わることを願って。
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by tamatanweb | 2009-06-01 00:00 | 制作日誌