無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 20歳。初めての冒険と挑戦   

総合政策学部 3年 浦野 遥



私が二〇歳になって初めて訪れた場所は、多摩地区唯一の村だった。さらに言ってしまえば私が二〇歳になって初めて着た服は、ジーンズにTシャツにスニーカー。背中にはリュックサックを背負い、腕には腕章がつけられていた。どこから見てみても、とても大学生には見えない格好で、私は電車に乗り込んだ。

私がリポーターを務めた「多摩あるきたい!檜原村編」は、「多摩探検隊」の新企画ということもあってか、撮影の仕方やレポートの仕方など、全てが今までにないものだった。訪れた場所は多摩地区唯一の村「檜原村」だ。歩いて出会った人に話を聞き、名物があれば食べ、自然に触れ合って、檜原村の魅力を伝えることが私の任務だった。最初は、場所も名物もまったく想像できない「ヒノハラムラ」に私は困惑した。「私という媒体を通すことで、檜原村の良さが伝わらなくなってしまうのではないか」という不安が、撮影当日まで消えなかった。しかし、撮影の前日は私の二〇歳の誕生日だったこともあり、二〇歳の最初に自分の殻を破った挑戦がしてみたかった。素直に自分の感性で、精一杯やってみたら、きちんと観ている人に伝わるはず。そう言い聞かせて興奮や緊張の入り混じっている自分を落ち着かせ、前日は早い時間に眠りについた。

撮影当日、私は早朝五時に起きた。まだ空は暗い。眠たい目をこすりながら、二〇歳らしくない姿で家を出た。電車の窓を流れる景色は、どんどん緑が増していった。また、檜原村には電車が通っていないため、電車を降りた後にバスを乗り継ぐ。山を登るバスの中、私はハイキングに来たような気分になって、前日緊張していたのが嘘のように楽しんでいた。バスから見える木々がキラキラ輝いていたこと、空気はとても澄んでいたこと、都心とは違ってとても涼しかったこと。それらは今でも鮮明に覚えている。

やっと檜原村に着くと、村役場で村長さんに話を伺った。突然押し掛けたのも関わらず、村長さんはたっぷりと檜原村の魅力を教えてくださった。そしてそこから、私の檜原村探検が始まったのである。日本の滝百選に選ばれた「払沢(ほっさわ)の滝」を目指し、山を登った。途中、名物のお豆腐を食べた。ジャガイモが丸ごと入った肉じゃが定食も食べた。たくさんの人や動物に出会い、会話を楽しんだ。そしてやっと滝に着いたときは、朝五時起きで眠いことも、四時間も歩いた疲れも、全てすっ飛ぶほど嬉しかった。この感動を、番組を観てくれている人にも味わって欲しいと素直に思った。感じたことや、目に見えたものは全て話をした。伝わりにくいものは、分かりやすい言葉に置き換えて、リポートした。

二〇歳になって初めての任務は大きいものだったが、おかげで私は言葉の重みを実感した。そして自分が人に情報を伝える側になって初めて、伝えることの素晴らしさ、難しさを知った。

「ヒノハラムラ」。そこには、日本滝百選のひとつ「払沢の滝」がある。

「ヒノハラムラ」。そこでは、ジャガイモが丸ごと入った、肉じゃが定食が食べられる。

「ヒノハラムラ」。そこには、毎日たくさんの人が訪れ、たくさんの人が生活している。

「ヒノハラムラ」。そこは私が大好きな、自然の魅力あふれる村である。

by tamatanweb | 2009-12-01 00:00 | 制作日誌

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